【インタビュー】3ヶ国語を操る通訳・翻訳者に聞く言語習得の心得

【インタビュー】3ヶ国語を操る通訳・翻訳者に聞く言語習得の心得

こんにちは。takです。

今回は、ドイツ語・日本語・英語3ヶ国語の通訳・翻訳者でもあるドイツ人のMaxie Pickert(マキシー・ピカット)さん【@germanintokyo】に英語学習などについてインタビューさせていただいたので、ご紹介します。

Maxieさんはこんな方です。

Maxie Pickert(マキシー・ピカット)さん プロフィール
3ヶ国語通訳者インタビュー【Maxie Pickert(マキシー・ピカット)さん】

ボン大学、早稲田大学院卒業。14歳の時にドイツ語に訳された村上春樹の小説に出会い、日本に憧れる。16歳で、埼玉県の高校の1年間の交換留学プログラムを利用して初来日し、早稲田大学・大学院で日本語の勉強を継続。日本でドイツ語を勉強している人を手伝いたいという思いから、YouTubeチャンネルやTwitterを通じて定期的にドイツ・ドイツ語に関する情報発信をしている。

・日本語能力試験1級
・TOEIC890
・一般社団法人日本翻訳連盟 会員
・日本翻訳者協会 会員

インタビュー内容はざっくりですが下記です。

  • どのように英語を学んできたのか?
  • 他言語習得におすすめの方法とは?
  • ドイツと日本の英語教育に違いはある?
  • 英語学習のアドバイス

なかなかドイツ人の方にこういったお話を聞ける機会も少ないので、今後の参考にしてもらえたら幸いです。

「英語はなんて便利なんだ!」と思うようになり英語が好きになった

「英語はなんて便利なんだ!」と思うようになり英語が好きになった
tak
今日はよろしくお願いします。

はじめに、Maxieさんは英語をどのように学んできたのかを教えていただけますでしょうか?

Maxieさん
よろしくお願いします。

私は中学生から英語を学んできました。ドイツの学校の英語教育を受けてきたんですけど、学生時代はあまり英語が好きではなかったです。

クラスの中で、みんなに発音が変だと笑われるということもあって。もちろん、ドイツ人同士で。

tak
ドイツでも日本と同じようにそういうことがあるんですね、、、
Maxieさん
そうそう。だから、ちょっと恥ずかしくなっちゃって。

学生時代、日本語に興味を持ち趣味で日本語を勉強し始めたんですよ。日本語は趣味でやっていたので、勉強が好きな仲間同士だと笑われることもなくてよかったです。

Maxieさん

それで、日本語を勉強していたということもあり日本に留学したんです。日本にきてから、留学生同士ということでカナダ人の友達ができました。

当時、私も彼女も日本語がとてもヘタだったので、2人ではいつも英語で会話をしていました。お互い日本語ヘタだから、2人にとっては英語で話す方がラクだったんですよね。

日本にきてから、英語しかできない友達といつも話しているうちにどんどん英語もできるようになっていきました。

tak
ほんと、友達と英語で話す機会が増えると英語力は一気に伸びますよね。
Maxieさん
そうですね。あとは、早稲田大学大学院に入るためにTOEICの勉強をしました。また、大学院の授業は国際的なプログラムだったのですべて英語で。

早稲田大学の大学院では、本当にいろいろな国の人がいて、みんなの共通言語が英語でした。あとは、論文とかもすべて英語だったので、大学院の2年間でいちばん英語力が伸びたと思います。

tak
それはイヤでも英語力が伸びそうです!
Maxieさん
おかげでほんとに伸びました。日本に住んでから、だんだんと「英語はなんて便利なんだ!」と思うようになって好きになったんですよね。中学、高校の時くらいは英語は好きじゃなかったんですけど。
tak
学生時代は英語が好きじゃなかったけど、日本に来て英語は「便利」だと感じられた結果、英語を身につけることができたという感じですね。
Maxieさん
そうです。海外に住むとやっぱり使い道もあるから。
tak
確かに、言葉は使い道が具体的にあると学習にも身が入りますよね。

ちなみに、日本にきてからTOEICを勉強したと言ってましたが、どのように勉強したんですか?

Maxieさん
日本人の英語勉強仲間と一緒にTOEICの勉強しました。日本人の友達が就活のためにTOEICハイスコアを目指していたから、いつも2人でTOEICの模擬試験のテキストを図書館で借りてきて、何回も何回も友達とやりました。

友達がとても勉強熱心だったから「こっちも頑張らなくちゃ。白人だし負けるわけにはいかない!」という思いもあって。2人で頑張ろうってなって、それが楽しかったです。

tak
仲間と切磋琢磨できたということですか。いい関係だったんですね。
Maxieさん
ほんと、そうだったと思います。

他言語習得のコツ:短期間でもいいから現地(海外)に行くこと

他言語習得のコツ:短期間でもいいから現地(海外)に行くこと
tak
では、次の質問です。母国語以外の言語を学ぶコツは何かありますか?
Maxieさん
私は、留学もしくは旅行をおすすめします。1回だけでもいいので、短期留学とか1週間とかでもいいので海外に行ってみる。やっぱり、現地に行くことはすごく大事だと思う。

すると、英語学習に対する気持ちがすごく上がると思うんだよね。例えば、1回だけアメリカに行ってみて何か話してみましたとか、レストランで注文してみましたとかみたいな経験があると、英語学習へのモチベーションが上がるから。

1回海外に行ってみることは、本当おすすめ。

tak
短期間でもいいから、海外の空気に触れるということですね。
Maxieさん
そう。まずは1回行ってみる。もうレベル関係なく、英語力ゼロでもいいから。
tak
海外いくからといって改めて特別に英語を勉強しなくてもいいから、まずはとにかく海外に行って空気に触れることが大切と。
Maxieさん
それで、英語が話せないという経験をしたら「やっぱり英語を勉強しなきゃ」というモチベーションになるから、とにかく1回海外に行ってみることをおすすめします。
tak
とにかく行動してみるって大事ですもんね。もちろん、海外に行きたくても資金的に難しいという人もいるかもですが、短期間でもいいからまずは行ってみることが大事ということですね。
Maxieさん
別に1週間とかじゃなくても、アジアの中でも英語を使う国があるから、3日間だけそういう国に旅行してみるでもいいし。

あるいは、今はSkypeとか無料でテレビ電話も使えるし、お金がなければオンラインで外国人の友達とかも作ろうと思えば作れるし。インターネットが使える時代だからね。

tak
結論として、Maxieさんの他言語の習得のコツとしては、まずは実際にその国に行ってそこの空気感を肌で感じろというところですか。
Maxieさん
そう、やはり環境ですね!

ドイツでは、中学3年生になると授業中は基本的に英語のみ

ドイツでは、中学3年生になると授業中は基本的に英語のみ
tak
次に教育のことについてお聞きします。ドイツと日本では、英語教育の違いはありますか?
Maxieさん
ドイツの英語の授業では、中学1・2年生までは先生がドイツ語と英語をミックスしながら説明とかをするけど、中学3年生になると授業中は基本的にすべて英語のみ。生徒もドイツ語で質問するのも基本的にはダメでしたね。
tak
英語の先生はドイツ人ということですよね?
Maxieさん
そうですね。ドイツでずっと英語を勉強しているドイツ人の先生の英語だから、ドイツ人っぽい英語の発音なんだけど。でも、それは別に悪いことだと思わないですね。

あと、ドイツの英語テストはだいたい英語で文章を読みます。英語の文章に対して、ドイツ語ではなくて英語で自分の意見を書きます。あとは、必ず英語のみのリスニングの問題もありますね。

tak
ちなみに、「この英語をドイツ語に訳してください」みたいな問題はありますか?
Maxieさん
そういうのはまったくないです。中学校までの英語で書かれた文章問題では、生徒が知らないような単語だけにはドイツ語でその英単語の意味がついていたりします。

でも、高校生になるとドイツ語ではなく英語でその英単語の説明が書いてあるんですよ。難しい英単語のとなりに英語で「これはこういう意味ですよ」みたいな。あと、高校生になるとテストでは英語の辞書は使ってOK。持ち込みOKです。

tak
基本的にはテストの問題への回答は、英語のみという感じですか?
Maxieさん
英語のみです。基本的に高校生はすべて英語だけなんだけど、中学生まではテストに書かれる指示がドイツ語の場合はあります。
tak
そうなんですね。英単語テストはありますか?
Maxieさん
ありますよ。でも、単語テストは成績にはあまり関係ないです。
tak
単語テストはドイツ語で答えを書くんですかね?
Maxieさん
そうそう。でも、本当大きく成績に関係するわけではないです。
tak
その辺は日本とは少し違うといった感じですね。ドイツではいつから英語教育が始まりますか?
Maxieさん
私の時は中学校でしたけど、今は小学校ですね。
tak
そこは日本と同じなんですね。今は小学校何年生からですか?
Maxieさん
たぶん、小学3年生からだったと思います。
tak
そうなんですね!日本も今年(2020年)から、小学3年生から英語教育が始まりますね。

明らかに日本語とドイツ語・英語の言語体系は離れている

明らかに日本語とドイツ語・英語の言語体系は離れている
tak
次に、Maxieさん的には英語と日本語の違いはどう感じます?

なぜかというと、日本語と英語(ドイツ語も)は真逆の言語体系と言われているそうなので、ドイツ人の視点から日本語と英語との違いがあれば教えてください。

Maxieさん
英語とドイツ語は、言語学の面から見るとけっこう似てます。文法は少し違いますが、単語はどちらもラテン語出身というのもあって似ています。実際に、古い英語を見るとドイツ語の単語を使ったりしているので、ドイツ人にとって英語は勉強しやすいです。

逆に、ドイツ人にとって日本語を勉強することは難しいです。ドイツ語と英語が似てるように、日本語の場合は韓国語と文法が似てるところがありますよね。

tak
やはり、日本語の場合は文の構造などが英語やドイツ語とも違うから難しいといった感じですかね?
Maxieさん
ですね。私は今、日本語能力試験1級を持っているんですけど、合格するまでに10年以上はかかりました。
tak
10年以上ですか。。やはり時間はかかるものですよね。
Maxieさん
でも、韓国人の友達は1年だけ一生懸命日本語を勉強すれば1級に合格してました。中国人も漢字が日本語と共通していたりするから1、2年くらいで1級合格する人が割と多いんですけど。

ただ、欧米の人からするとそれが5年とか10年とかはかかります。

Maxieさん
それは、明らかに日本語とドイツ語、英語の言語体系が離れているからで。さらに、日本語は話し言葉と文章(書き言葉)にも大きな違いがあるし、あと敬語が大変。

話し相手によっても話し方が変わってくるので、そのあたりが欧米の人がわかりにくいところではあります。

tak
ドイツ語には敬語とかはないですか?
Maxieさん
ドイツ語は少しありますね。でも、ドイツもアメリカにちょっと影響されてて最近は少なくなっているんですけど。
tak
そうなんですね。アメリカに影響されたりするものなんですね!

自分の好きなことから英語を学んでほしい

自分の好きなことから英語を学んでほしい
tak
では、ドイツ・英語・日本語のトリリンガル(三言語話者)であるMaxieさんの立場から、これから英語を身につけたい方達へアドバイスがあればお願いします!
Maxieさん
一番伝えたい大事なことは、英語を好きになってほしいということ。自分の好きなことから英語を学んでほしい。
tak
好きなところから、というのは例えばどういったことですか?
Maxieさん
例えば、サッカーが好きだったら英語でサッカーの雑誌を読んでみるとか、料理が好きだったら英語で英語の料理本を読んでみるとか。

自分の関心のあるところから勉強した方が英語学習も長続きします。あとは、もう無理しないで、ね。

1週間とか1年とか短期間で英語を話せるようになると言われたら、それは難しいかもしれない。でも、10年と考えたら絶対楽勝だしね。心に余裕を持って取り組んでほしいです。

tak
それは確かにありますね。日本人はどうしても短期間で身につけようとしたがるので。

実際に、Maxieさんも日本語能力試験1級合格に10年以上かかってるんだから、そのぐらいの期間は見てもいいよねという話ですよね。

Maxieさん
そうですね。あとはとにかく楽しくすればいいんですよね。

TOEICとかのテストや試験に関しては、自分のレベルを確認するためだけだと思った方がよくて。もちろん、就活とかに有利な面はあるかもしれないけど。

でも、点数にこだわるよりはたまに挑戦の気持ちでテストを受けてるくらいにして、テストの点数よりもまずは楽しく続けることがいちばん大事だと思います。

英語しか話せない友達を作ること。それが一番大事

英語しか話せない友達を作ること。それが一番大事
tak
ありがとうございます!では最後に、日本人は英語スキルの中でもスピーキングが特に苦手なので、そこに関して取り組む姿勢などアドバイスがあればお願いします。
Maxieさん
英語しか話せない友達を作ること、それが一番大事!!
tak
それは間違いないです。笑
Maxieさん

私もオンラインで英語とかドイツ語を教えているので、そういうサービスを使ったり、東京とかなら外国人が集まるようなところに行って、自分から友達を作ってみるのは大事だと思います。環境が大事です。

tak
環境は本当に大事ですよね。今回は貴重なお時間ありがとうございました!
Maxieさん
ありがとうございました!

インタビュー後の感想

【インタビュー】3ヶ国語を操る通訳・翻訳者に聞く言語習得の心得

今回は、英語と日本語の堪能なドイツ人のMaxieさんからお話を聞くことができて僕自身もたくさん学ぶことがありました。

特に、お話の中で印象的だったのは「ドイツでも英語の授業中に友達の英語の発音を笑うことがある」ということ。決して、日本だけではないのだなと。。。

また、他言語習得のためにまずは海外の空気に触れてみるというのは僕もとても納得の意見でした。

現地に行ってみることで英語学習において自分のすべきことが明確になるというか、目的がよりクリアになるので、少なからずいい効果を生んでくれます。

tak
やはり、行動と環境が大事なのだと改めて思わされたインタビューでした。

最後までお読みいただきありがとうございました😌

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2020年3月21日