こんにちは、たくです。
2年間オーストラリアで生活し(ワーホリ)、帰国後は4年ほど英語教育に関わってきました。
僕は20代後半から独学で英語を学び直したのですが、そのとき「日本の英語教育の問題点は何なのかな?」と考えるようになりました。
そこで先日、下記のツイートをしました。
日本の学校の英語テストでは日本語の文を英語に変換したり、その逆があったりするよ、とマレーシア人の友人に話したら「すごくナンセンスだね」と言われました。
「なんでわざわざ英語を日本語に訳す必要があるの?日本人は翻訳家目指してるの?わからなくはないけど、話す力には繋がらないよね」と。
— tak@えいご×スポーツ (@Tot068) February 24, 2020
「なんでわざわざ英語を日本語に訳す必要があるの?日本人は翻訳家目指してるの?わからなくはないけど、話す力には繋がらないよね」と。
この友人の一言は、日本の英語教育の問題点の核心をついているなと思ったので少し深掘りしてみます。
*本記事の音声バージョンです。
日本の英語教育の問題点【和訳はナンセンスなのか?】
和訳=絶対悪ではありません。
ただ、和訳の呪縛からは逃れましょう。
ご意見:和訳は英語の理解度を把握するためには一番合理的でしょ?
冒頭のツイートをしたときに、こんなご意見もありました。
和訳の存在意義とは?
たしかに先生などの第三者が生徒の”英語の理解度”を確認する手段としては『和訳』はもっとも合理的な方法でしょう。
ただ、今でも英語を見ると和訳しないと気が済まなくなってしまっている人が多いことこそ、日本の英語教育の問題点かなと思います。
英語を話すために和訳は必須ではない
と、まずは頭にたたき込むことが必要です。
英語を話せるようにするためには、英語で答えられれば十分だから。(※当たり前のようで「抜け落ちている大事な部分」な気がします。)
そして、友人の「なんでわざわざ英語を日本語に訳す必要があるの?日本人は翻訳家目指してるの?わからなくはないけど、話す力にはつながらないよね」という言葉を聞き、その思いが確信に変わりました。
事実:英語を理解している≠英語が話せる
「英語を理解している=英語が話せる」であれば和訳はいいかもしれません。
ただ、実際はちがいますよね?
現にTOEICで高得点が取れても、英語をまったく話せない人がいるということがいい例です。
言葉はコミュニケーションのために学ぶもの
そもそも「言語はなんのために学ぶの?」ということ。
言語を学ぶ目的は、「コミュニケーション」を円滑にとるためですよね?
その1番肝心なコミュニケーションができるようにならないのであれば、やはり日本の英語教育の方法はもう一度考えるべきかなと思ってしまいます。
体験談:洋書で学んでいたら英語がどんどん口から出るように。
独学で使っていた英語の参考書は洋書だったので、解説も練習問題も当然すべて英語で書かれているものでした。
①Essential Grammar in Use(初級者向け)
(※どちらも中学英語の知識があればすすめられるレベルです。)
上記2冊で基礎を学びつつ、実践を繰り返していたら英語が口からスムーズに出るようになっていきました。
そこでだんだんと、学生時代の英語テストで和訳していたことに対して疑問を抱くようになったワケです。
いちいち和訳をしていたから「英語ってなんかむずかしい、、、」と思い込んでしまったのかもしれないなと。
そんなこんなで友人に「日本の英語教育はこんな感じだけど、どう思う?」と聞いてみた結果、「日本人は翻訳家目指してるの?それじゃあ、話す力にはつながらないよね」と鋭い答えが返ってきたというワケでした。
問題点:日本語と英語は真逆の言語体系【翻訳は別物のスキル】
ここも大切な視点です。
1つの言語を他の言語に翻訳するには”別モノのスキル”が必要
日本人としての立場から見た場合、英語を和訳するためには英語を理解しているだけではなく、それ以上に母国語である日本語の高い知識が求められます。
こちらのツイートが参考になりました。
これは良く分かります。英語をただ理解するのと違って、ある言語を別の言語に変換し表現するのは本来また別の能力や技術が必要なもの。
英語理解だけでなく、日本語のセンスも必要になる(直訳だと不自然な日本語で、意味不明になることもしばしば)。
英語理解を目的としたテストにはそぐわないです。— ヒナタヤワカバ (@yaskoma) February 25, 2020
だからこそ翻訳家という専門職がある
そういう意味でも友人は「日本人は翻訳家を目指しているの?」と言ったのだと思います。
翻訳ができても「話す力」にはつながらない
もし2つの言語間に大きな差がなければ、これまでの日本のテストのような形でも問題なく英語を話せるレベルまで持っていけたのかもしれません。
ただし、残念ながら英語と日本語は「真逆の言語」と言われています。
日本語は、世界一あいまいな言語。
それとは真逆に
英語は、世界一明瞭(はっきりした)な言語と言われているそう。
真逆の言語体系なんだから日本人が日本語習得してから英語学ぶのは苦労するわけですよね😅
— tak@えいご×スポーツ (@Tot068) March 14, 2019
上記のとおり。
翻訳は会話とは別モノのスキルとして捉えると、英語をどれだけしっかり理解し和訳できたとしても「話せることにはつながらないよね?」という友人の意見に納得です。
日本の英語教育の問題点?【和訳≠絶対悪】
ちなみに「英語が公用語になっているような国の人の言っていることを鵜呑みにしないほうがいい」というご意見もありました。
ただそこに関しては、鵜呑みにしているわけではなく自分の経験からも友人の意見は核心をついているなと思ったからツイートしたまでです。
質問:では、どうやったら英語が話せる力が身につきますか?
結論、シンプルに「英語は英語のニュアンスのまま理解するようにつとめる」こと。
日本語と英語は真逆の言語体系なので「この英語は日本語ではこう!」と1対1にして意味をとらえること自体がナンセンスだからです。
体験談:中学・高校レベルの文法知識があれば、英語で英語を理解できる
少なくとも中学・高校初歩レベルくらいの英文法の知識さえあれば、もはや「正確な、完璧な」和訳は必要なし。
理由:英語を英語のニュアンスのまま理解できるようになるから。
正確には、そのレベルの文法知識があれば英文を見た時に日本語にしたらどんなニュアンスになるのかを理解するための基礎が身についているからです。
そう言った意味でも、決して和訳が悪いというわけでなはく真逆の言語同士をいちいち1対1にして考える必要なんてないよね? ということ。
追記:具体的な方法
下記ツイートも和訳のように「英語→日本語」で完結してはいけない理由のひとつです。
「英語→日本語→英語」にしてみてください。
英語フレーズ集とかを「英語→日本語」で覚えている人はすぐにやめよう。記憶に残るのは日本語だけだから。少なくとも「英語→日本語→英語」という形で終わらせるのがベスト。人間、一方向の記憶には強いけど、逆はニガテなんですと。だから巷にあふれる英語フレーズ集やっても使えるようにならない。
— たく@複業家 | コーチ×カウンセラー (@tak_Epure) November 13, 2020
まとめ:日本の英語教育の問題点【無駄ではない】
ということで、今回は友人の鋭い指摘を元に日本の英語教育の問題点について思うまま書きました。
英語を英語で学んでみたら英語を身近に感じられた
記事の冒頭でも書いたように、僕は洋書の英文法書に出会って英語はむずかしく考える必要はないんだと思えるようになり、、、
「日本語訳がないほうが英語は理解しやすいじゃん!!!」
となった結果、友人と冒頭のツイートのような話をするキッカケになりました。
日本の英語教育は無駄ではない
最後にひとつお伝えしたいのは、中学・高校と日本の英語教育で学ぶことは決して無駄ではないということ。
使える使えないはさておき、最低限の単語や文法は学べたからです。
ただ、問題点としては多くの人が英語を話せるようにはなっていない事実。(※これからは、小学生から英語を学ぶので改善されるかもですが。)
だからこそ、英語を話せるようになるための方法にシフトすべきです。
改善方法:基礎を学び、英語は英語で学ぶ
基礎を学び、たくさん英会話の練習をすれば誰でも英語は話せるようになります。
そうすれば友人が言っていたことが腑に落ちる瞬間がくるはず。
P.S.
基礎を磨けるオススメの英文法書について書いたので、合わせて読んでみてください。
>>参考:【英語初心者必見】Essential Grammar in Useの使い方
>>参考:English Grammar in Useの使い方【愚直にコツコツが近道】
僕はこの2冊をやり込んで、実践を繰り返すことで英会話力が一気に伸びました😌
お読みいただきありがとうございました♪